◎ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、プーチン氏がEU加盟国の首脳と直接会談するのは初めて。
ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領とハンガリーのオルバン(Viktor Orbán)首相が中国・北京で会談した。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、プーチン氏がEU加盟国の首脳と直接会談するのは初めて。
両首脳は習近平(Xi Jinping)国家主席の看板政策であるアジア、欧州、アフリカを結ぶ大経済圏構想「一帯一路」に関する国際フォーラムに出席するために北京を訪問。フォーラム前に会談した。
ロシア大統領府によると、会談の焦点はロシア産エネルギーへの制裁とハンガリーの露石油・天然ガスの購入。
西側の指導者たちはウクライナ侵攻が始まって以来、プーチン氏との接触を避けてきた。オーストリアの首相は昨年4月にプーチン氏と直接会談している。
ロシア国営メディアによると、オルバン氏はプーチン氏に対し、「ハンガリーはロシアと対立したくなかった。ハンガリーはロシアとの取引拡大を望んでいる」と述べたという。
またオルバン氏は「両国の関係はEUのロシア制裁により悪化している」と強調した。
オルバン氏はウクライナへの武器供与を拒否し、ハンガリーとウクライナの国境を越えた武器の移送も認めていない。
またオルバン氏はEUの対ロシア制裁に反対すると何度も同盟国を脅したが、最終的には常に賛成票を投じてきた。
ロシア大統領府はこの会談を利用してEUの結束を乱したいようだ。
同大統領府によると、プーチン氏は「いくつかの同盟国との関係を維持することは現在の地政学的状況では難しくなっているが、私はハンガリーを含む多くの欧州諸国との関係を維持・発展させることができたことに満足している」と述べたという。