◎ルカシェンコ大統領は首脳会談前の記者会見で、「ロシアの支援に感謝する」と述べ、ベラルーシは受けた恩を返すと約束した。
7月14日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はサンクトペテルブルクにベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領を招き、両国の緊密な関係について話し合った。
ルカシェンコ大統領は5月23日にイギリスの民間旅客機を首都ミンスクの空港に強制着陸させ、反体制派のジャーナリストであるラマン・プロタセビッチ氏とガールフレンドのソフィア・サペガ氏を逮捕し、西側諸国の逆鱗に触れた。アメリカとEUはベラルーシに厳しい経済制裁を科したが、ルカシェンコ大統領は民間旅客機を爆弾テロから救ったと主張し、西側の制裁を非難した。
ルカシェンコ大統領は首脳会談前の記者会見で、「ロシアの支援に感謝する」と述べ、ベラルーシは受けた恩を返すと約束した。
プーチン大統領はベラルーシを最も信頼できる安定したパートナーと称賛した。
ベラルーシの野党党首スヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏を含む野党勢力の亡命を快く許可したリトアニアは、ベラルーシから不法入国を試みる移民(主にイラク、他の中東諸国、アフリカ系)に悩まされている。リトアニア政府はルカシェンコ大統領が移民の背中を押していると非難したが、ルカシェンコ大統領はこの主張を却下した。
EUの国境管理当局はリトアニアへの不法移民流入を阻止するための支援を提供しており、ベラルーシとの国境約550kmにカミソリワイヤーフェンスを建設中である。
ルカシェンコ大統領は記者団に対し、「昨年8月の大統領選挙後に発生した一連の抗議活動は反乱からテロに切り替わった」と主張した。また、西側の資金提供を受けた組織がテロを扇動していると非難し、「西側は卑怯者でイヤな奴ら」と述べた。「ベラルーシ政府は民主主義ではなくテロを推進していた全てのNGOを効果的かつ積極的に取り締まりました」
ルカシェンコ大統領は昨年、大統領選で有効票の90%以上を獲得したと主張したが、西側と野党はこの主張を却下し、全国規模の抗議活動に発展した。
ベラルーシ国家保安委員会(KGB)は非武装の抗議者を35,000人以上逮捕し、数千人を残酷に殴打した。
さらにKGBは先週、メディアの事務所、ジャーナリストのアパート、3つの独立系メディア組織など、計30カ所以上を襲撃した。ベラルーシジャーナリスト協会によると、少なくともジャーナリスト39人が拘束されたという。
ルカシェンコ大統領は「テロ組織を積極的に取り締まりつつ経済活動を推進する」と述べ、「ロシアとともに西側の経済制裁を打ち負かす」と力強く語った。「西側の独占は失敗します。私たち民主国家は国際的な抗議を通じて敵に圧力をかけます」
クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は会談終了後の記者会見で、「ベラルーシは来年受け取るロシアの天然ガスを今年と同価格で購入することに合意した」と語った。また両首脳は、新しいロシアの融資条件と、エネルギー、税金、税関の協力を強化するためのステップについて話し合ったという。