▽デモ隊は政府与党が起草し、先月成立した反LGBTQ法に抗議し、多様性を支持する横断幕を掲げた。
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ハンガリーの首都ブダペストで12日、オルバン(Viktor Orbán)首相に抗議する集会が開かれ、数千人が参加した。
デモ隊は政府与党が起草し、先月成立した反LGBTQ法に抗議し、多様性を支持する横断幕を掲げた。
与党フィデス・ハンガリー市民同盟は先月、この法案をあっという間に可決した。
これは18歳未満の未成年者に対する同性愛の「描写や宣伝」を禁止し、争点となっている児童保護法に違反するイベントの開催や参加を犯罪とする。
プライドパレードを含むLGBTQ+(性的少数者)関連のイベントに参加した場合、最高20万フォリント(約8万2000円)の罰金が科される。
オルバン氏は当時、採決に先立ち、野党を罵り、LGBTQ+を「ガラクタ」と嘲笑。伝統的な家族と価値観を守ると誓った。
ブダペストで6月に予定されていたプライドパレードは中止が決まっている。
与党は法律で伝統的な家族を守ると主張。野党と人権団体は与党が来年の総選挙に先立ち、保守層の結束力を高めるためにこの法律を利用し、反対派を弾圧していると主張している。
最新の世論調査によると、野党は総選挙で議席を大きく伸ばす可能性がある。
デモに参加した男性はAP通信の取材に対し、「オルバンがLGBTQ+の人々を犯罪者と呼んでいることに怒りを感じる」と語った。「オルバンはロシアのように公共の電波で偽情報を拡散しています...」
同性愛者だという女性は「オルバンの言うようにLGBTQの権利を剥奪しよう」と皮肉を込めて言った。「あの気持ち悪いオルバンの言うことは正しいので、LGBTQを一人残らず打ち負かし、性別も廃止しよう...」
オルバン氏は独立メディアやNGOに対する海外からの送金も抑制する法案も準備している。
オルバン政権が起草した児童保護法は2021年に成立。テレビ、映画、広告、文学など、未成年者が入手可能なコンテンツにおける同性愛の描写や宣伝を禁止したほか、学校教育プログラムにおけるLGBTQ問題への言及を禁止し、さらに出生時の性別から逸脱した性別(トランスジェンダー)を公に描写することも禁じている。