イギリスでイラン指導部に抗議するデモ、大使館で混乱も
バルコニーに登った男性はイラン国旗を外し、イスラム革命以前に使われていた「ライオンと太陽」の旗を掲げたという。
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イギリス・ロンドン中心部の在イラン大使館で10日、抗議デモに参加していた男性が大使館のバルコニーに登り、イランの国旗を降ろして反体制派の旗を掲げた。現地メディアの報道やSNSで確認された。デモ隊は現在イランで続く反政府抗議運動への連帯を示すために集まっていた。
ロンドンでの抗議は、昨年末にイラン国内で始まった抗議活動の拡大を受けて行われているもので、国内では物価高騰などに対する不満が広がり、体制批判に発展している。これに伴い、欧米の主要都市でも指導部に抗議する集会や行進が行われた。
BBCニュースによると、バルコニーに登った男性はイラン国旗を外し、イスラム革命以前に使われていた「ライオンと太陽」の旗を掲げたという。この旗は1979年のイスラム革命以前の象徴として反体制派の間で使用されることがあり、集まったデモ参加者からは歓声が上がったという。
この行為を受けて、ロンドン警視庁は周辺の治安維持のために多数の警察官を現場に配備し、少なくとも2人を逮捕したと発表した。逮捕された人物の容疑は「不法侵入」と「救急隊員への暴行」と伝えられている。また、バルコニーに登った男性についても現在捜査が続けられているという。警察は大使館の安全確保と周辺の公共秩序維持を最優先に対応していると述べている。
今回の抗議は基本的に秩序を保って進行しているものの、一部ではイラン国旗を破るなど、象徴的な行動が見られ、BBCなど複数の国際メディアが注目している。イギリスの治安当局はデモ隊に対して、平和的な抗議を求める一方で、大使館など外交施設の保護に最大限の注意を払う姿勢を示している。
イランの反体制抗議は激しい弾圧と情報規制にもかかわらず続いており、数十人が死亡、数千人が拘束されたとの報告がある。スターマー(Keir Starmer)英首相やEUの首脳らはイラン政府に対して暴力の抑制や人権尊重を求めているが、現地情勢は今なお緊迫している。
このような国際的な抗議の高まりは、イラン指導部の対応や外交関係にも影響を及ぼす可能性がある。ロンドンにおける出来事は、イラン国内外で広がる反政府運動の象徴的な一幕として報じられており、今後の展開に注目が集まっている。
