スペイン・テネリフェ島の海水プールに津波押し寄せる、4人死亡、1人行方不明
事故は7日午後に発生。突然の大波によって泳いでいた5人が海へ流された。
.jpg)
スペイン・カナリア諸島テネリフェ島西岸の海水プールに津波が押し寄せ、4人が死亡、1人が行方不明になっている。地元当局が8日、明らかにした。
それによると、事故は7日午後に発生。突然の大波によって泳いでいた5人が海へ流された。
救助隊はジェットスキーやヘリコプターを使って捜索を行い、7日に35歳の男性、55歳の女性、男性1人の遺体を収容。さらに現場で救助され病院へ空輸された女性が8日に死亡した。残る1人については現在も捜索中である。
この海水プールは火山岩と海水の防壁で囲まれており、平時は外国人観光客を中心に人気がある。しかし、海が荒れるとコンクリート壁を越えて波が押し寄せることがあり、危険な場所だと地元メディアは警告していた。
事故当時は荒天および高波に関する気象警報が出されており、地元メディアによると、このプールは12月3日から閉鎖されていた。にもかかわらず、泳ぎに来た人々が立ち入り禁止のバリケードや警告表示を無視していたという。
近隣住民の1人はAP通信の取材に対し、「このあたりの海がどれほど危険か、観光客は理解していない。プールの下は滑りやすい岩で、流されたら戻れない。とても危険だ」と語った。
一方、地元自治体は犠牲者と遺族に哀悼の意を表しつつ、「当局が設置した警告表示を守ってほしい。これは皆の安全のためだ」と述べ、引き続き行方不明者の捜索を続けると明かした。
今回の事故は海の危険性を軽視した結果、起きた悲劇であり、多くの観光客が訪れる人気のスポットであっても、波の状況や警告を無視すると命に関わるという教訓を突きつけている。
