◎議席を伸ばしたのは社会党、極右のCHEGA、リベラル・イニシアチブの3党。
2022年1月30日/ポルトガル、首都リスボンのホテル、社会党のアントニオ・コスタ首相(Armando Franca/AP通信)

1月31日、ポルトガルの議会選挙は与党社会党が同国史上2回目となる単独過半数を獲得し、圧勝した。

アントニオ・コスタ首相は連立を組む政党の支持を失い、予算法案の通過が難しくなったことを受け、解散総選挙に踏み切った。

<ポルトガル2022年議会選挙 1月30日 定数230>
・社会党 117議席(+9
・社会民主党 76議席(-3
・CHEGA 12議席(+11
・リベラル・イニシアチブ 8議席(+7
・ポルトガル共産党 6議席(-6
・左翼党 5議席(-14
・PAN(緑の党)1議席(-3
・自由党 1議席(-)

議席を伸ばしたのは社会党、極右のCHEGA、リベラル・イニシアチブの3党。中道の社会民主党は議席を伸ばせず、共産党と左翼党は大きく議席を落とし、極右の人民党は議席を失った。

社会党は投票直前の世論調査で議席を失うと予想されていたため、結果は驚きをもって迎えられた。

コスタ首相は勝利演説で「景気を回復させるためには安定した政権運営と予算が必要である」と述べ、反対派を含む全国民のために働くと約束した。「社会党の責任は過半数を獲得したことでより大きくなりました...」

社会党はソーシャルメディアに、「EUから割り当てられたコロナ回復基金166億ユーロ(約2.1兆円)は政権公約に基づき、景気回復に向けた取り組みを加速させるために使用する」と投稿した。

第三党に躍進した極右のCHEGAを率いるアンドレ・ベンチュラ党首は汚職と左翼に立ち向かい、性犯罪者を科学的に去勢すると呼びかけ物議を醸した。

ベンチュラ党首は31日の記者会見で「社会主義に反対する声が高まっている」と述べ、選挙結果を歓迎した。

地元メディアによると、社会党はCHEGAを除く政党が連立を求めた場合、対話に応じる意向だという。

多くの有権者がコロナ感染または濃厚接触者に指定された影響で投票できない可能性があると懸念されていたが、政府は全有権者に直接投票を許可した。地元メディアによると、投票所の運営関係者は防護服を着て選挙に臨んだ。

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