◎教皇はローマ市内の教会指導者や修道会の司祭たちに対し、利用可能な教会をホームレスや家賃上昇の影響で立ち退きを迫られている市民のために開放するよう求める書簡を送った。
ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)教皇は15日、永遠の都市ローマで深刻化する住宅危機に対応するよう呼びかけた。
教皇はローマ市内の教会指導者や修道会の司祭たちに対し、利用可能な教会をホームレスや家賃上昇の影響で立ち退きを迫られている市民のために開放するよう求める書簡を送った。
ローマには年末年始にかけて、3000万人以上の巡礼者が訪れると予想されている。
その多くがAirbnbやその他観光客向けプラットフォームを利用して宿泊可能な短期不動産を探す。
この需要増により、多くの地元住民が不動産を手放しているようだ。
フィレンツェやベネチアを含む欧州全土の人気観光地で似たような現象が起き、地元住民の抗議につながっている。専門家はこれもオーナーツーリズムの一種と指摘している。
教皇は書簡の中で、「教会は聖年祭に先立ち、何百万人もの巡礼者に宿を提供する準備をしている」と強調した。
また教皇はローマ市民に対し、「使われていない住宅やアパートを提供して、勇気ある愛のジェスチャーを示そう」と訴えた。
さらに、「私は何かしらの不動産を所有するすべての教区がローマ市内で不安定な状態にある何千人もの人々に希望を与えるために、慈善と連帯の印をもって、住宅緊急事態を食い止めるために貢献することを望んでいる」とした。