◎与党「法と正義(PiS)」は第1党(下院、定数460)を維持する見込みだが、過半数には届かない模様。
ポーランドで15日、総選挙が行われた。
地元メディアの出口調査によると、与党「法と正義(PiS)」は第1党(下院、定数460)を維持する見込みだが、過半数には届かない模様。
PiSの得票率は36.8%、中道の野党は31.6%と予想されている。
出口調査通りの結果になれば、野党党首のトゥスク(Donald Tusk)元首相率いる連立政権の誕生が現実味を帯びてくる。
カチンスキ(Jaroslaw Kaczynski)党首率いるPiSは8年間政権を維持してきた。
カチンスキ氏は15日、ソーシャルメディアに声明を投稿し、「政権を維持できるかどうかは現時点では分からない」と表明した。
一方、トゥスク氏は首都ワルシャワの集会で勝利を宣言。「民主主義が勝った」と支持者を前に語った。
支持者たちは出口調査の結果がスクリーンに映し出されると歓声を上げた。
公共テレビTVP2によると、投票率は72.9%(速報値)で、1989年の共産主義崩壊以来、最も高かったという。
与党の支持者は出口調査の結果に唖然とし、ため息をついた。
PiSは460議席中200議席を獲得する見通し。過半数には遠く及ばず、他の右派政党も予想を下回る10~12議席にとどまるとみられる。
モラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)首相は近いうちに声明を出すものとみられる。