◎トゥスク政権は今週、国営テレビ、ラジオ、政府系通信社の責任者を解任。公共放送の透明性を高める措置と強調した。
ポーランドのドゥダ(Andrzej Duda)大統領は23日、国営メディアや公務員の昇給を含むトゥスク政権の補正予算案に拒否権を行使する意向を示した。
ドゥダ氏は国営メディア向け予算30億ズロチ(約1085億円)を含む法案に拒否権を行使し、代わりに別の予算案を提出すると表明した。
トゥスク政権は今週、国営テレビ、ラジオ、政府系通信社の責任者を解任。公共放送の透明性を高める措置と強調した。
今月初めまで政権を握っていた与党「法と正義(PiS)」は国営メディアを利用して同性愛者を嫌悪したり、政府寄りの情報を積極的に発信してきたと非難されている。
トゥスク(Donald Tusk)首相は国営メディアの改革を含む民主的規範の回復を公約に掲げて政権を奪取した。しかし、一部の専門家はトゥスク政権が国営メディアの責任者を一方的に解任したことに懸念を示している。
トゥスク連立政権がドゥダ氏の拒否権を覆すことができるかどうかは不明だ。
トゥスク氏は下院460議席中248議席を保持しているが、大統領の拒否権を覆すために必要な5分の3には達していない。