ポーランドのベラルーシ国境でドローン活動増加、軍が報告
ポーランド政府と軍当局は小型ドローンの活動について、現時点で安全保障上の深刻な脅威はないとしているものの、国境周辺の不安定な安全保障環境が続いているとして、引き続き警戒を強める姿勢を示している。
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ポーランド軍は21日、ベラルーシとの国境付近で小型ドローンの活動が増加していると発表した。ポーランド軍参謀本部はX(旧ツイッター)への投稿で、「21日夜にベラルーシ国境沿い上空で小型ドローンの動きが通常より活発になった」と報告した。これらの活動がポーランドの領空に対する直接的な安全保障上の脅威と判断されるものではないものの、同軍は引き続き監視と警戒を強化するとしている。
今回の発表はポーランド国内における国境周辺の緊張が高まる中でのものだ。直近では、ベラルーシ側から多数の気球がポーランド領空に侵入する空域侵犯が確認され、駐ベラルーシ大使を外務省に召喚する事態に至っている。この気球には違法たばこを積載したものも含まれ、ポーランド側はベラルーシ当局の関与や影響の有無について説明を求めたが、十分な回答は得られていないと報じられている。
ポーランド軍の声明は、これらの小型ドローンの活動増加が「ハイブリッド攻撃」の一部であり、ベラルーシ側がセキュリティ状況を不安定化させ、ポーランドの防空システムを試す試みである可能性があると指摘している。参謀本部はレーダーなどの監視システムを用いて状況を継続的に監視し、「東部国境の安全を確保するための準備は常に整っている」とコメントした。
このような動きはロシアによるウクライナ侵攻以降、ポーランドとベラルーシの関係が一段と悪化している状況の中で起きている。ベラルーシはロシアと軍事的に緊密な関係にあり、EU・NATO加盟国であるポーランドは国境周辺での不法移民の誘発や物資の密輸などを含むハイブリッド攻撃が活用されていると懸念している。
昨年9月にはベラルーシとロシアが共同で大規模な軍事演習を実施した際にも、ポーランド側は国境封鎖や防衛態勢の強化を余儀なくされた。これに関連して、ベラルーシやロシア起源とみられるドローンがポーランドの領空に侵入する事例が複数報告され、NATOとの協議や対応が行われたこともある。
リトアニアでも同様に、ベラルーシ国境から浮遊した気球が首都ビリニュスの空港を複数回停止させる事態が発生し、昨年12月には非常事態宣言が出された。これらはベラルーシを支持する勢力によるハイブリッド攻撃として地域安全保障への影響が懸念されている。
ポーランド政府と軍当局は小型ドローンの活動について、現時点で安全保障上の深刻な脅威はないとしているものの、国境周辺の不安定な安全保障環境が続いているとして、引き続き警戒を強める姿勢を示している。
