◎デモ隊は18日、トビリシ中心部の大通りにテント村を開設し、24時間体制で与党に抗議すると宣言した。
ジョージアの警察が19日、議会選(一院制、定数150)の結果に抗議するデモ隊のテント村を解体し、乱闘が勃発した。
選挙管理委員会は10月26日に行われた議会選の結果を認定。与党「ジョージアの夢」の勝利が確定した。
野党は票が操作されたと主張し、支持者に抗議デモを行うよう呼びかけている。
それ以来、首都トビリシを含む複数の都市で抗議デモが続いており、17日にはデモ隊がトビリシ中心部に通じる大通りのひとつを封鎖した。
デモ隊は18日、トビリシ中心部の大通りにテント村を開設し、24時間体制で与党に抗議すると宣言した。
AP通信によると、警察が解体に動いた際、乱闘が勃発し、数人のデモ参加者が拘束されたという。
警察官たちはテントを折りたたみ、パトカーに積み込み、署に戻った。
テントを奪われたという女性はAPの取材に対し、「私たちは選挙の不正を告発するために平和的にデモを行っている」と語った。
別の女性は警察を非難し、EUと米国に選挙結果を否定するよう促した。
ジョージアの夢のコバヒゼ(Irakli Kobakhidze)首相は19日、市民に対し、選管は国際的な選挙監視団の監視の下、公正・公平な選挙を実施したと強調した。
しかし、欧州の選挙監視団は今回の議会選について、複数の問題があったと指摘。「脅迫、票の買収、二重投票、与党陣営による暴力が確認された」と報告している。
ジョージアはロシアによるウクライナ侵攻後、EUへの加盟を申請。しかし、EUはジョージアの夢が物議を醸す反スパイ法を法制化したことを受け、加盟交渉を停止、財政支援の一部を凍結した。
米政府もこの法律を受け、数十人の政府高官を制裁リストに追加した。
ジョージアの夢は9月初めにLGBTQ+(性的少数者)の権利を侵害する「反LGBTQ法案」を成立させた。
現地メディアによると、警察がテントを撤去した後も約1000人のデモ参加者が現場に残っているという。