ポーランド議会、トゥスク政権の信任投票実施へ、6月11日
「ポーランド・ファースト」を公約に掲げるナブロツキ氏の勝利により、トゥスク氏の政権運営はさらに困難になると予想されている。
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ポーランドのトゥスク(Donald Tusk)首相は3日、議会が6月11日に政権の信任投票を行うと明らかにした。
トゥスク氏は週末に行われた大統領選決選投票で与党・市民プラットフォーム(PO)のチャルコフスキ(Rafal Trzaskowski)氏が野党・法と正義(PiS)のナブロツキ(Karol Nawrocki)氏に敗れたことを受け、信任投票を呼びかけた。
選挙管理委員会が2日に公表した最終集計によると、ナブロツキ氏の得票率は50.89%、チャルコフスキ氏は49.11%であった。
ポーランドでは大統領が法案の「拒否権」を持つ。
PiSは23年の総選挙で第1党を維持するも、改選前から大きく議席を減らした。一方、POは他政党との交渉をまとめ、連立政権を発足させた。
トゥスク氏はEUとの関係を修復し、EUが民主主義を弱体化させたと指摘するPiS前政権が行った司法改革を元に戻すと約束している。
しかし、トゥスク氏の改革案はPiSである現職のドゥダ(Andrzej Duda)大統領に跳ね返されてきた。
「ポーランド・ファースト」を公約に掲げるナブロツキ氏の勝利により、トゥスク氏の政権運営はさらに困難になると予想されている。
トゥスク氏は閣議の冒頭で信任投票の日程を発表した。「新しい大統領の就任により、政治情勢も大きく変わる。しかし、憲法、私たちの義務、そして国民の期待は変わっていない...」
ナウロツキ氏は8月6日に宣誓する予定だ。
大統領の任期は5年。1回のみ再選が可能である。