◎国境フェンスの改修工事に充てる予算は過去最大規模となり、その多くを高強度化したり、監視カメラを設置したりしている。
ポーランド政府は9日、不法移民の流入を防ぐため、ベラルーシ国境沿いのフェンスを強化していると明らかにした。
コシニャクカミシュ(Wladyslaw Kosiniak-Kamysz)国防相は地元ラジオ局のインタビューで、「ベラルーシ国境沿いに設置しているフェンスを補修・強化している」と語った。
それによると、国境フェンスの改修工事に充てる予算は過去最大規模となり、その多くを高強度化したり、監視カメラを設置したりしているという。
コシニャクカミシュ氏はこれがNATOの強化にも役立っていると強調した。
2年前にロシアがウクライナに侵攻して以来、東欧におけるNATOのプレゼンスは高まり続けている。
コシニャクカミシュ氏は「ロシアの飛び地カリーニングラードの国境線に沿って防衛壕、塹壕、側溝を建設することに賛成である」と述べ、ロシア国境の警備体制も強化すると示唆した。
ポーランドは3年前、ベラルーシ政府が主導する不法移民の大量流入に直面。翌年にはウクライナ戦争が勃発し、ベラルーシだけでなくロシア国境の警備も強化した。
ベラルーシ国境で行われていたフェンス設置工事は昨年完了したものの、不法移民の流入は小規模ながら続いている。