◎プーチン大統領は先月、非友好的な国に天然ガスのルーブル建てを要求していた。
ポーランド政府は26日、ロシアから天然ガスの供給を27日に停止するという通知を受けたと発表した。
ポーランド政府はロシア産天然ガスのルーブル建てを拒否している。
国営ガス会社PGNiGはロシア最大手ガスプロムから27日に供給を停止するという通知を受けたと明らかにした。
ロシアはヤマルパイプラインでポーランドに天然ガスを送っている。ヤマルパイプラインはロシアからベラルーシを経由してポーランドとドイツにつながっている。
ウクライナと国境を接するポーランドはロシアの侵攻を厳しく非難し、ウクライナ軍を強力に支援してきた。欧米の兵器はポーランド東部からウクライナに届けられているとされる。
ポーランド政府は今週、ウクライナ軍に戦車を供与し、26日にはガスプロムを含むオリガルヒや企業50社を対象とする追加制裁を発表した。
欧州はロシアの天然ガスに大きく依存しており、侵攻後も輸入は続いている。
輸入の約6割はユーロ建て、残りはドル建てである。プーチン大統領は先月、非友好的な国に天然ガスのルーブル建てを要求していた。
エネルギー貿易に依存しているロシアは、その支払いをルーブルに限定することで、ルーブルの価値を高め、西側の経済制裁に対抗しようとしている。
しかし、欧州の指導者たちは、ルーブル建て要求は契約違反であり、応じないと誓っている。
国営PGNiGは26日の声明で、「ロシアのルーブル建て要求は当社との契約違反を意味する」と説明した。
欧州ガス送電ネットワーク(ENTSOG)のウェブサイトによると、ポーランド東部の町とベラルーシを結ぶラインの流量が急激している。
ロシアのタス通信は26日、ガスプロムの声明を引用し、「ポーランドは新しい手続きでガスの代金を支払わなければならない」と報じた。
ポーランドの気候環境大臣(Anna Moskwa)は26日、「政府は長年、ロシア産エネルギーへの依存を減らす努力を続けてきたため、今回の事態にも対処できる」とツイートした。
大臣によると、ポーランドはしばらく前にロシア産天然ガスから「事実上独立(使用していなかったとみられる)」していたという。
大臣は記者会見でも同様のコメントをした。「政府が導入したエネルギーの多様化戦略により、ロシアがバルブを閉めてもガスは不足しません...」
ポーランドは1990年代からロシア産エネルギーへの依存を減らす取り組みを進めており、今年中にロシア産天然ガス輸入を停止する予定であった。
ポーランド政府は他の欧州諸国にもロシア産エネルギーへの依存を減らすよう強く促している。