◎ロシアによるウクライナ侵攻以来、EU全体で反移民のムードが高まっている。
ポーランドのトゥスク(Donald Tusk)首相は11日、隣国ベラルーシの国境を視察し、警備をさらに強化すると約束した。
トゥスク氏はロシアの同盟国ベラルーシがアフリカや中東の移民をEU国境に送り込んでいると非難。「ルカシェンコ政権がハイブリッド戦争を仕掛けている」と述べた。
またトゥスク氏は「国境警備に費用を惜しまない」と強調した。
トゥスク氏は陸軍兵士、国境警備隊員、警察官らと面会。「不法越境が増えている」という報告に改めて懸念を示した。
陸軍兵士らは不法移民が増えていることについて、「ロシアによるウクライナ侵攻が原因であることは明らかである」と強調した。
トゥスク氏がベラルーシ国境を視察したのは昨年12月の就任以来初めて。これは今月同国の裁判官がベラルーシに亡命したことを受け、計画された。
この裁判官は機密情報へのアクセスを許可されていた。トゥスク氏はこれを「大逆罪」と呼び、厳しく非難。警察がスパイ事件として捜査している。
ウクライナ戦争以来、EU全体で反移民のムードが高まっている。トゥスク氏は前政権のような厳しい姿勢は見せていないものの、正規の手続きを踏まない移民の流入に反対している。