◎欧州はもっとエゴイスティックになり、外部との競争に打ち勝つため、域内での連携を強化する必要がある...
ポーランドのトゥスク(Donald Tusk)首相は5日、来年のEU議長国就任にあたり、安全保障、エネルギー安全保障、国際競争力の強化などがEUの優先課題になると表明した。
トゥスク氏はブリュッセルのEU本部で、「欧州はもっとエゴイスティックになり、外部との競争に打ち勝つため、域内での連携を強化する必要がある」と述べた。
またトゥスク氏は「EUがより画期的な発展を遂げることを願っており、議長国就任後は加盟国と連携してそれに必要な取り組みを進める」とした。
さらに議長国としての優先事項について、「さまざまな側面における安全保障、EUが競争力を完全に回復するために必要な主要条件のひとつであるエネルギー、市民グループの保護、欧州が世界のすべての人々との競争に勝ち抜くための誠実な競争力」を挙げた。
トゥスク氏は隣国ウクライナでの戦争、もうひとつの隣国ベラルーシの次期大統領選挙、世界各地での紛争や緊張、欧州の主要国の政治危機など、EUが地政学的な課題に直面していると強調した。
ポーランドでも来春、右派のドゥダ(Andrzej Duda)大統領の後任を決める選挙が予定されている。
トゥスク氏は「ベラルーシ国境における移民の圧力からポーランドを守るという我々の決意は広く支持されており、国境を守る必要性は欧州共通のアプローチになりつつある」と述べた。