▽このアルジェリア人は5日、フランス国内で暴力的な動画をSNSに投稿したとして、扇動罪で逮捕され、国外追放を命じられた。
フランス政府は10日、アフリカ北西部・アルジェリアが国外追放された自国民の受け入れを拒否したことを受け、「フランスに屈辱を与えようとしている」と非難した。
このアルジェリア人は5日、暴力的な動画をSNSに投稿したとして、扇動罪で逮捕され、国外追放を命じられた。
当局は9日に容疑者を首都アルジェ行きの飛行機に乗せたが、アルジェリア当局は容疑者が入国を禁じられているとして受け入れを拒否。容疑者はその日のうちにフランスに送り返された。
フランスの警察当局はこの数日、暴力を扇動する動画を投稿した罪で、今回受け入れを拒否された男を含むアルジェリアのインフルエンサー4人を逮捕している。
内務省の報道官は記者会見で、「驚きを隠せない」と非難した。「アルジェリアとの関係は極めて憂慮すべきレベルに達していると思います。アルジェリアがフランスに恥をかかせようとしているのは明らかです...」
両国は波乱に満ちた関係にある。フランスはアルジェリアの旧宗主国であり、残酷な戦争の後、1962年に独立を勝ち取った。
両国は西サハラ(サハラ・アラブ民主共和国)」をめぐる主権紛争でも対立している。
西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリアの支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。
マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は昨年、「西サハラはモロッコの一部と認識している」と発言した。