◎1982年のFIFAワールドカップでイタリア代表を優勝に導いたパオロ・ロッシ氏は12月10日に亡くなった。64歳だった。
◎12日の葬儀後、トスカーナの自宅に戻ったロッシ氏の妻が窃盗被害に気づいた。
2020年12月12日 EPA/イタリア、ヴィチェンツァ、葬儀の様子

イタリアのアンサ通信社によると、サッカーイタリア代表を初のワールドカップ優勝に導いたパオロ・ロッシ氏の自宅で窃盗事件が発生したという。

12月10日に64歳で亡くなったイタリアサッカー界の至宝の葬儀は、12日に北東部の都市ヴィチェンツァでしめやかに執り行われた。

アンサ通信社は、葬儀を終え、トスカーナ州の自宅に戻ったロッシ氏の妻のフェデリカ・カペレッティ氏が窃盗被害に気づいたと報じた。

盗まれたのはロッシ氏の時計と現金。現在、警察が調査を進めているという。

家族はトスカーナ州フィレンツェの南東に位置するポッジョセニーナの農家で生活し、ロッシ氏はそこで有機農業会社を経営していた。

2020年12月12日 EPA/イタリア、ヴィチェンツァ、葬儀の様子

ロッシ氏はイタリアサッカー界を代表する攻撃的な選手としてファンに愛されていた。

1982年ワールドカップの2次リーグ。ロッシ氏は強豪ブラジル相手にハットトリックを決め、優勝候補を打ち負かした。この試合はイタリアの伝説として語り継がれている。なお、ロッシ氏は同大会の得点王(6得点)も獲得した。

また、セリエAのユヴェントス、ヴィチェンツァ、ACミラン、ペルージャなどでも活躍し、タイトル獲得に貢献した。

葬儀が行われたヴィチェンツァには何千人ものファンが押し寄せ、英雄に最後の別れを告げた。

ロッシ氏の棺は、1982年ワールドカップの優勝メンバー(マルコ・タルデッリ氏、ジャンカルロ・アントニョーニ氏、アントニオ・カブリーニ氏、フルビオ・コロバティ氏など)によって、サンタマリア・アヌンチアータ大聖堂に運ばれた。

カブリーニ氏は葬儀の中で、「私は大切なものを失った」と述べた。

アントニオ・カブリーニ氏:
「私たちは一緒に戦い、勝ち、時には負け、失望に直面しても常に自分自身を取り戻した。私たちはチームだった」

2020年12月12日 ロイター通信/イタリア、ヴィチェンツァ

葬儀の前、ロッシ氏の棺はヴィチェンツァのサッカースタジアム、 スタディオ・ロメオ・メンティに置かれ、サポーターたちは花を手向け、英雄に敬意を表した。

セリエAの試合でもロッシの功績に敬意を表し1分間の黙祷が行われた。また、選手たちは喪章(黒い腕章)を付けて試合に臨んだ。

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