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ハンガリー首相、トランプ氏に対ロシア制裁免除を要請へ

米政府は先週、ロシアの石油大手ロスネフチとルクオイルに制裁を科すと発表。ウクライナ戦争終結に向けたロシア政府との交渉が進展していないことに不満を表明した。
トランプ米大統領(左)とハンガリーのオルバン首相(Getty Images)

ハンガリーのオルバン(Viktor Orbán)首相は10月31日、来週予定されているトランプ(Donald Trump)米大統領との首脳会談で、ロシア産原油を対象とする米国の新たな制裁措置からハンガリーを除外するよう説得を試みると表明した。

米政府は先週、ロシアの石油大手ロスネフチとルクオイルに制裁を科すと発表。ウクライナ戦争終結に向けたロシア政府との交渉が進展していないことに不満を表明した。

この制裁により、2社はロシア国外で事業を行うことが困難になっている。この制裁は米国企業が2社と取引することを禁止することに加えて、取引を処理する外国銀行に二次制裁を科すとしている。

2022年にウクライナ戦争が始まって以来、EU加盟国の大半はロシア産化石燃料の輸入を大幅に削減または停止しているが、ハンガリーとスロバキアはパイプラインによる供給を維持。ハンガリーはロシア産の割合をさらに高めている。

トランプ氏の盟友であるオルバン氏は来週、ワシントンDCを訪問する予定だ。

オルバン氏は内陸国であるハンガリーにはロシア産原油に代わる現実的な選択肢がなく、供給源を代替すれば経済崩壊を招くと主張してきた。野党はこの主張に異議を唱えている。

オルバン氏は国営ラジオのインタビューで、「ロシアを襲っている米国の制裁の例外を望むし、トランプ大統領にこの奇妙な状況を理解してもらうよ」と語った。

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