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ハンガリー総選挙、与野党が首都ブダペストで大規模集会


オルバン氏は2010年から政権を維持し、今回の選挙で5期目を目指している。
2026年3月15日/ハンガリー、首都ブダペスト、演説するオルバン首相(AP通信)

ハンガリーで4月に予定される総選挙を前に、与党フィデス・ハンガリー市民同盟のオルバン(Viktor Orbán)首相と最大野党TISZA(尊敬と自由)のマジャル(Péter Magyar)党首が15日、首都ブダペストでそれぞれ大規模な集会を開催し、支持拡大を図った。投票が迫る中、両陣営が動員力を示す「力比べ」として注目されている。

集会はハンガリーの1848年革命を記念する国民の祝日に合わせて行われた。オルバン氏の支持者と野党連合を率いるマジャル氏の支持者がそれぞれ市内に集まり、数十万人規模の群衆が通りを埋めた。こうした集会は選挙戦終盤に向けてどちらの陣営がより強い支持を得ているかを測る指標とみなされている。

オルバン氏は演説で、今回の選挙をハンガリーの主権と安全を守るための重要な戦いと位置づけ、EUやウクライナ情勢に言及し、外部勢力が国内政治に影響を及ぼそうとしていると主張した。また、ロシアとウクライナの戦争をめぐり、ハンガリーが戦争に巻き込まれることを避ける必要があると訴え、平和と国家主権を守る政権の継続を支持者に呼びかけた。

一方、マジャル氏は政府の汚職疑惑や経済停滞を批判し、政治改革の必要性を訴えた。また与党体制の長期支配が民主主義を弱体化させたと指摘し、透明性の向上や公共サービスの改善、EUとの関係修復などを公約として掲げた。さらに生活費の上昇や公共医療・教育の質の低下など、国民生活に直結する問題の解決を優先すると強調した。

オルバン氏は2010年から政権を維持し、今回の選挙で5期目を目指している。しかし、近年は経済成長の鈍化や物価高、政府高官の汚職疑惑などが政権への批判を強める要因となっている。こうした状況を背景に、元与党関係者でもあるマジャル氏が新たな政治勢力として急速に支持を拡大した。

最新の世論調査では野党が優勢とする結果も報じられているが、フィデスは地方に強い支持基盤を持ち、またメディアや政治資源の面でも大きな影響力を保持している。そのため選挙結果は依然として不透明で、激しい選挙戦が続く見通しだ。

総選挙は4月12日に予定されている。長期政権を維持してきたオルバン体制が続くのか、それとも新たな政治勢力が台頭するのか、今回の選挙は同国の政治の方向性を左右する重要な分岐点になるとみられている。

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