◎21日正午、ミュンヘン市長がビール樽に栓を差し込み、189回目のオクトーバーフェスト開幕を宣言した。
ドイツ南部バイエルン州ミュンヘンで21日、世界最大のビールの祭典「オクトーバーフェスト」が開幕した。
正午、ミュンヘン市長がビール樽に栓を差し込み、189回目のオクトーバーフェスト開幕を宣言した。
金属探知機を通過した何千人もの男女がジョッキを天にかかげ、最初の1杯を勢いよく空にした。
会場のありとあらゆる場所に設置されたサーバーには売り子が集まり、1つにつき最大8つのジョッキを載せたトレイを一斉にテーブルに運び始めた。
飲兵衛たち熱気ムンムンのテントの中でジョッキを傾け、ビールを浴びるように飲み始めた。
このお祭りは10月6日まで、ミュンヘン市中心部のテレジエンヴィーゼで開催される。
今年のフェスはミュンヘンの北西約470キロに位置する都市ゾーリンゲンで8月に発生した殺傷事件を受け、警備が強化された。
この事件ではイスラム国(ISIS)に忠誠を誓ったシリア国籍の26歳の男が不特定多数を襲撃し、3人が死亡、8人が負傷した。
主催者はこの事件を受け、フェス史上初めて、会場入り口に金属探知機を導入。会場と周辺には約600人の警察官と2000人の警備スタッフに加え、50台以上の防犯カメラも設置された。
さらに会場へのナイフ、ガラス瓶、リュックサックの持ち込みも禁じられている。
会場には21日の早い時間から何万人もの人々が開幕パレードを見るために通りに並んだ。人々はテーブルを確保しようと競争、何人かが転倒し、スタッフに介助されていた。
ビールより会場の雰囲気を味わいたい人たちは敷地内の遊園地や各テントの食べ物をチェックしていた。メインデッシュやジャガイモとウィンナーだ。
午前9時、入り口が開くやいなや、警備員の「ゆっくり移動してください」という呼びかけは群衆に消し去られ、お祭り騒ぎの男女が会場内を疾走した。
ある警備員は「おい!走るな!」と叫んだが、ほとんど意味をなさなかった。
主催者は期間中の参加者を約600万人と予想している。1リットルの価格は13.60~15.30ユーロ(2190~2460円)。今年の価格は昨年比で3.87%増となっている。