ノルウェー2022年銃撃事件、首謀者に実刑判決
この判決は事件の被害者遺族や社会に衝撃を与えた重大なテロ事件の司法的区切りとなるものだ。
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ノルウェーの裁判所は16日、2022年に首都オスロで発生したプライドパレード銃撃事件を組織したとして、イスラム過激派とみなされた男に対し、同国で可能な最長の刑である30年の拘禁刑を言い渡した。この判決は事件の被害者遺族や社会に衝撃を与えた重大なテロ事件の司法的区切りとなるものだ。
有罪判決を受けたのは48歳のアルファン・バッティ(Arfan Bhatti)被告、オスロ出生のノルウェー市民である。2022年6月にオスロ中心部のゲイバー「ロンドン・パブ」や隣接するバーで発生した銃撃事件に関与した。銃撃を実行したのはイラン生まれのノルウェー国籍者ザニアル・マタプール(Zaniar Matapour)で、この銃撃により2人が死亡、8人が負傷した。混乱の中ではさらに多くの軽傷者が出ていた。
マタプールは2024年7月に殺人やテロ行為で有罪判決を受け、バッティと同じく30年の刑を言い渡されている。バッティは事件当時、パキスタンに滞在していたが、当局は事件を計画・支援した共犯者としてノルウェーに身柄を引き渡し、裁判にかけた。バッティは無実を主張し、控訴する意向を示している。
裁判では2人の法医学専門家が鑑定を行い、バッティに重度の反社会性人格障害とサイコパシーの基準が認められると報告したが、それでも刑事責任能力はあると判断された。これにより、精神状態を理由とした責任無能力の主張は退けられた。
独立した調査では、2023年にノルウェー警察が外国の情報機関から寄せられた情報を適切に処理していれば、事件は未然に防げた可能性があるとの結論が出ている。この指摘は治安当局の対応の在り方について国内で議論を呼んでいる。
この銃撃事件は当時、オスロ・プライドの開催直前に発生し、多くの市民に衝撃を与えた。政府当局は銃撃を激しく非難し、テロ行為として捜査を進めた。また、事件後の司法手続きはノルウェーのテロ対策の強化や社会統合のあり方についても再考を促す契機となっている。
今回の裁判判決は、重大な憎悪犯罪を巡る国際的な関心が高まる中、ノルウェーの法制度が犯罪の指導・扇動に対しても厳正に対処する姿勢を示した形で、被害者遺族や市民からは一定の評価が出る一方、同時に警察の初動対応への批判も根強い。今後も更なる法的審理や制度面の議論が続く見込みである。
