◎デモ隊はイランの道徳警察に抗議した。
2022年9月29日/ノルウェー、首都オスロのイラン大使館前、イランの道徳警察に抗議するデモ(Terje Pedersen/NTB Scanpix)

ノルウェーの警察当局は29日、首都オスロの在ノルウェー・イラン大使館前で乱闘が発生し、一部のデモ参加者が警察官に石を投げつけたと報告した。

デモ隊はイランの首都テヘランでクルド人女性のアミニ(Mahsa Amini)さんがヒジャブ(イスラム教の女性が着用するヴェール)を適切に着用しなかったという理由でイランの道徳警察に殴り殺された事件に抗議した。

公共放送局NRKによると、警察は乱闘に関与したとされる90人を拘束したという。

デモ隊はアミニさんの死に抗議し、一部の市民はクルドの旗を掲げていた。ある女性活動家グループは女性の権利保護を訴えた。

地元警察は声明で、「多くのデモ参加者が暴力的になり、石や物を大使館に投げつけようとした」と報告している。

アミニさんは今月13日、テヘランを訪問中にヒジャブを適切に着用しなかったという理由で道徳警察に殴られ、パトカーに頭を叩きつけられ、車内で暴行を受け、昏睡状態に陥り、3日後に死亡した。

道徳警察はアミニさんが突然心不全を起こし、拘置所で倒れたと発表。しかし、アミニさんの家族はこの主張を否定している。

この事件はイランとイラクの対立を深め、新たな紛争の火種になると懸念されている。

イラン革命防衛隊(IRGC)はイラク北部のクルド人自治区に拠点を置く「イラン・クルド民主党(KDP-Iran)」などが抗議デモと暴動を煽っていると主張し、この数日で同自治区を少なくとも3回空爆している。

イラン、ヒジャブを着用した女性(Getty Images)
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