◎ダフコワ氏は演説の中で自国を北マケドニアではなく「マケドニア」と呼んだ。
北マケドニアのダフコワ(Gordana Siljanovska-Davkova)新大統領が12日、国会で宣誓した後、隣国ギリシャを挑発した。
ダフコワ氏は今週の大統領選で現職を破り初当選。同国初の女性大統領に就任した後、ギリシャとの外交論争に火をつけた。
ダフコワ氏は演説の中で自国を北マケドニアではなく「マケドニア」と呼んだ。
その直後、駐ギリシャ大使が式典から退席。同外務省は後に声明を出し、ダフコワ氏を非難した。
EUの執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長もこの発言を暗に批判した。
ギリシャ外務省はこの発言が両国の関係と北マケドニアのEU加盟交渉を危険にさらすと非難。即時撤回を求めた。
2005年にEUの加盟候補国となった北マケドニアは旧国名の「マケドニア」が自国の地域名だとするギリシャの反発を受け、19年に国名を変更した。
その翌年にはNATO加盟を果たし、22年に隣国アルバニアとともにEU加盟交渉を開始していた。
双方はこの言い争いを解消する協定を2018年に結び、北マケドニアは憲法にその名を明記している。
北マケドニアのメディアによると、大統領府はこの発言に関する声明を出していない。一部メディアはダフコワ氏が13日に記者会見を開くと報じた。
北マケドニアの大統領は主に外交を担当する。