◎ダフコワ氏は演説の中で自国を北マケドニアではなく「マケドニア」と呼んだ。
2024年5月12日/北マケドニア、首都スコピエの国会、宣誓するダフコワ新大統領(Getty Images)

北マケドニアのダフコワ(Gordana Siljanovska-Davkova)新大統領が12日、国会で宣誓した後、隣国ギリシャを挑発した。

ダフコワ氏は今週の大統領選で現職を破り初当選。同国初の女性大統領に就任した後、ギリシャとの外交論争に火をつけた。

ダフコワ氏は演説の中で自国を北マケドニアではなく「マケドニア」と呼んだ。

その直後、駐ギリシャ大使が式典から退席。同外務省は後に声明を出し、ダフコワ氏を非難した。

EUの執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長もこの発言を暗に批判した。

ギリシャ外務省はこの発言が両国の関係と北マケドニアのEU加盟交渉を危険にさらすと非難。即時撤回を求めた。

2005年にEUの加盟候補国となった北マケドニアは旧国名の「マケドニア」が自国の地域名だとするギリシャの反発を受け、19年に国名を変更した。

その翌年にはNATO加盟を果たし、22年に隣国アルバニアとともにEU加盟交渉を開始していた。

双方はこの言い争いを解消する協定を2018年に結び、北マケドニアは憲法にその名を明記している。

北マケドニアのメディアによると、大統領府はこの発言に関する声明を出していない。一部メディアはダフコワ氏が13日に記者会見を開くと報じた。

北マケドニアの大統領は主に外交を担当する。

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