◎国内の行政サービスはほとんど停止した。
北マケドニアで22日、公務員によるストライキが行われた。
地元メディアによると、警察、医療部門、自治体職員などがストに参加したため、政府は重要な公共サービスに緊急要員を派遣したという。
同国の全国労働組合連合(SSM)は5月のインフレ率が9カ月連続で上昇し、4月の10.5%から14年ぶりの水準となる11.9%に達したことを受け、政府に公務員の賃上げを要求している。
同国の平均月給は約480ユーロ(約7万円)である。
SSMのリーダーはスコピエの集会場で、「二桁のインフレ、物価ショック、エネルギー危機を乗り切るためには賃上げが必要だ」と訴えた。
スコピエの議会議事堂前でもデモが行われ、一部の抗議者と警察官のにらみ合いに発展した。
SSMは議会の予算委員会が提示した補正予算案に組合の要求が反映されなかったことを受け、24時間のストを決行した。
地元メディアによると、国内の行政サービスはほとんど停止したという。
与党・社会民主同盟連合は22日、食料や燃料価格の高騰がもたらした危機への対処について、「その場しのぎではなく、体系的な解決策を模索している」と述べた。
経産省の報道官は記者団に対し、「政府は最低賃金や契約に基づいた賃金を保証するという立場を堅持する」と語った。
北マケドニアの人口は約180万人。公務員数は非正規込みで13万人以上。