◎スタージョン氏は2014年の独立住民投票が失敗に終わった後、首相に就任した。
英スコットランド自治政府のスタージョン(Nicola Sturgeon)首相が15日、辞意を表明した。
スタージョン氏は2014年から与党・スコットランド国民党(SNP)の党首を務め、スコットランドの独立を目指してきた。
SNPは近日中に後任を選出する。
スタージョン氏は演説で自国が直面している複数の課題を概説し、党首を交代する時期が来たと述べた。
またスタージョン氏は「新党首はスコットランド独立に向けた取り組みを後押しする」と強調した。
「私は独立支持派が多数派であると認識しています。しかし、独立に向けた取り組みと国民の支持を確固たるものにするためには新党首が必要であると考え、党首を退くこととしました...」
スタージョン氏は「スコットランドの政治の分断を乗り越えるためには新しいリーダーが必要だ」と述べた。
スナク(Rishi Sunak)英首相はツイッターに声明を投稿。スタージョン氏の長年の奉仕に謝意を示した。
またスナク氏は新政府と緊密に連携し、「これからもスコットランド国民と前進し続ける」と強調した。
スタージョン氏は後任が決まるまで首相職にとどまる。
スコットランド国民党は2007年に第一党となり、スタージョン氏は2014年の独立住民投票が失敗に終わった後、首相に就任した。
<2014年のスコットランド独立住民投票>
賛成44.7%:反対55.3%
スタージョン氏は独立推進派として国を率いてきたが、英政府は2014年の住民投票で民意は示されたと指摘している。
しかし、スタージョン氏はブレグジッドで状況は変わったと主張。再投票を行うと英政府に迫ったが、英最高裁は昨年11月、英政府の承認なしで住民投票を行うというスコットランド政府の提案を違憲と判断した。
<2016年のブレグジット国民投票>
イングラ 残留46.62%:離脱53.38%
スコット 残留62.00%:離脱38.00%
北アイル 残留55.78%:離脱53.38%
ウェール 残留47.47%:離脱52.53%
結果 残留48.11%:離脱51.89%