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欧州各地で盗まれた文化財を密輸、犯罪ネットワーク摘発、35人逮捕

オランダ・ハーグの欧州検察機関(ユーロジャスト)と欧州警察機関(ユーロポール)が捜査を主導した。
2025年11月20日/ブルガリア内務省が公開した写真、捜査当局が押収した遺物(AP通信/ブルガリア内務省)

ブルガリア当局は21日、複数国の法執行機関が、欧州各地で盗まれた文化財を密輸していた犯罪ネットワークを摘発したと発表した。

それによると、オランダ・ハーグの欧州検察機関(ユーロジャスト)と欧州警察機関(ユーロポール)が捜査を主導。7カ国にまたがる共同作戦により、欧州各地の博物館から盗まれた数千点の文化財や遺物を販売しようとしていた密輸組織に関与したとして、計35人が逮捕されたという。

ブルガリア検察庁は記者会見で、「このうち約20人が文化財密輸と資金洗浄(マネーロンダリング)の罪で起訴される見通しだ」と明らかにした。

この組織は西ヨーロッパ、バルカン半島、米国などで16年以上にわたり活動していたとされる。資金洗浄調査ではこれまでに10億ドル以上の不正資金が特定された。

ブルガリア、アルバニア、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、イギリスの法執行機関が各国で捜査を実施した。

ユーロポールによると、この国々で131件の建物、車両、銀行金庫の捜索が行われ、押収された遺物は3000点以上にのぼったという。その中には1億ユーロを超える価値と推定される金銀貨やその他の遺物も含まれていた。

当局は銃器、文書、電子機器、大量の現金なども押収したと報告している。

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