◎ムーディーズはキプロスの格付けをBaa2からA3に2段階引き上げた。
キプロスの海岸(Getty Images)

地中海の島国キプロスのフリストドゥリディス(Nikos Christodoulides)大統領は23日、米格付け会社ムーディーズ・レーティングスが同国の信用格付けを引き上げたことを歓迎し、新たな雇用を生み出す質の高い外国投資の門戸が開かれたと述べた。

ムーディーズはキプロスの格付けをBaa2からA3に2段階引き上げた。

フリストドゥリディス氏は声明で、「ムーディーズの決定は規律ある財政政策、銀行部門の安定、金融改革を通じて、信頼できる投資先としてのキプロスの評判を確固たるものにしようとする政府の努力を反映したものだ」と述べた。

財務省も今回の格上げを称賛。「金融危機が勃発し、EUと国際通貨基金(IMF)による救済を必要とする破綻寸前まで追い込まれた2011年以来、ムーディーズがキプロスを投資適格の上位カテゴリーに引き上げた初めてである」と強調した。

ムーディーズは格付けの引き上げと安定的な見通しの根拠として、「慎重な財政政策」を挙げている。

ムーディーズによると、キプロスの公的債務の減少は著しく、2020年にはGDP比113.6%であったものが、2023年には73%まで低下している。

またムーディーズは債務残高が2027年にはGDP比50%まで減少し続けると予想。一方で、経済成長率は情報通信技術、金融、保険などのセクターの継続的な成長により、2024年から28年の間に平均3.2%成長すると予想している。

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