◎ギリシャ当局によると、昨年10月にガザ紛争が始まって以来、移民の渡航が増加している。
ギリシャのサモス島沖で不特定多数の移民を乗せた船が沈没し、子供6人を含む8人が死亡した。沿岸警備隊が25日、明らかにした。
それによると、サモス島の岩場で36人の生存者が発見されたという。行方不明者がいるかどうかは不明。人々の国籍も明らかになっていない。
サモス島の近くの無人島でも27人が見つかり、沿岸警備隊が救助した。
沿岸警備隊によると、巡視艇と海軍の船舶が行方不明者の捜索にあたっている。当局は子供6人と成人女性2人の遺体を収容したと明らかにした。
ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。しかし、この海域の国境警備は強化されているため、トルコ南部または北アフリカから大型船で直接イタリアに向かう者も少なくない。
今回沈没したボートはトルコ西岸から出港したとみられる。
ギリシャ当局によると、昨年10月にガザ紛争が始まって以来、移民の渡航が増加している。
今年これまでに5万4000人以上が不法にギリシャに入国し、その大半がトルコルートを使っていた。23年通年は約4万9000人であった