◎ベラルーシのジャーナリスト協会によると、現在32人のジャーナリストが濡れ衣を着せられ、刑務所に収監されているという。その一部は裁判すら受けていない。
2019年2月12日/ベラルーシ、首都ミンスクの裁判所、独立系ニュースサイトの編集長、ゾラタバ氏とジャーナリスト(Sergei Grits/AP通信)

ベラルーシの独立系メディアは9日、オンラインニュースサイト「TUT.BY」の編集長ゾラタバ(Maryna Zolatava)氏らの裁判が始まったと報じた。

欧州最後の独裁者ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領の独立系メディアに対する容赦ない弾圧は今も各地で続いており、多くの反政権派ジャーナリストが逮捕されている。

ゾラタバ氏と事務職員は「国家安全保障に害を与えた罪」などで逮捕・起訴された。

報道によると、国外に逃亡したTUT.BYのジャーナリスト3人は欠席裁判で不利な判決を言い渡される見通しだという。

ゾラタバ氏は有罪が確定すれば、禁固12年以下の実刑に処される可能性がある。AP通信によると、欧米のメディアは裁判所への立ち入りを禁じられた。

当局はゾラタバ氏と国外に逃亡した3人をテロリスト、TUT.BYをテロ組織に指定している。

西側諸国は2020年8月の大統領選の結果を認めていないが、ルカシェンコ氏は再選を宣言し、抗議デモを厳しく取り締まった。

人権団体によると、デモ参加者3万5000人以上が逮捕され、数千人が残酷に殴打され、数十のメディアやNGOが閉鎖を余儀なくされたという。

TUT.BYは330万人以上のユーザーを持つベラルーシで最も人気のあるオンラインニュースメディアとして知られ、2021年に禁止されるまでは抗議デモの話題を積極的に取り上げていた。

ベラルーシのジャーナリスト協会によると、現在32人のジャーナリストが濡れ衣を着せられ、刑務所に収監されているという。その一部は裁判すら受けていない。

TUT.BYの関係者は国外に逃亡し、新しいニュースサイトを開設したが、ベラルーシで閲覧することはできない。

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