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欧州3空港へのサイバー攻撃、イギリスで40代男逮捕

容疑者はコンピューターの不正使用に関連する罪で23日に逮捕された。
2025年9月20日/ドイツのベルリン・ブランデンブルク空港(AP通信)

イギリスのヒースロー空港、ベルギーのブリュッセル空港、ベルリン・ブランデンブルク空港でサイバー攻撃によるシステムトラブルが発生した事件について、イギリス当局は24日、この攻撃に関与したとして、イングランド南部で40代の男を逮捕したと発表した。

それによると、容疑者はコンピューターの不正使用に関連する罪で23日に逮捕されたという。

3空港では20日にシステム障害が発生。各空港当局は搭乗手続きを手動で行った。この影響で数百便が遅延・欠航した。

イギリス国家犯罪対策庁(NCA)は声明で、「今回の逮捕は前向きな一歩だが、事件の捜査は初期段階にあり、継続中だ」と述べた。

またNCAは「サイバー犯罪は世界的な脅威であり、イギリスを含む欧州諸国に大きな影響を与えている」とした。

NCAと警察は逮捕した男の身元と認否を明らかにしていない。

犯行声明を出した組織や個人は確認されていないが、多くの専門家がロシア系ハッカー集団の犯行と指摘している。

2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、欧州諸国に対するサイバー攻撃は急増した。

標的は政府機関、エネルギー企業、通信インフラ、金融機関など幅広く、攻撃手法もDDoS攻撃、マルウェア配布、フィッシング、情報窃取など多岐にわたる。これらは単発的な犯罪というより、ロシアの国家機関やロシア寄りのハッカー集団による組織的行動と見られている。NATOやEUは「ハイブリッド戦」の一環として、ロシアのサイバー作戦と位置付けている。

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