ベラルーシ大統領、最後の任期になる可能性を示唆

ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
2021年9月6日/ベラルーシ、首都ミンスク、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領(ニコライ・ペトロフ/BELTA/Pool/AP通信)

ベラルーシの独裁者であるルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は8日、次の大統領選に立候補するつもりはないと表明し、息子を後継者に指名するという噂を否定した。

ルカシェンコ氏は米誌タイムのインタビューで、「再選は考えていない」と述べたが、80歳近くのトランプ(Donald Trump)米大統領をからかい、「彼はとても見栄えが良いね」と付け加えた。

またルカシェンコ氏は「後継者は何かを壊すのではなく、革命的な崩壊を避けるために国の発展を続けていくべきだ」と述べた。

ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。

2020年の大統領選では結果に抗議するデモを鉄の拳でねじ伏せ、数万人を逮捕、数千人を殴打した。

それ以来、多くの野党指導者や活動家が亡命を余儀なくされている。

ルカシェンコ氏は今年1月の大統領選で7選を決め、同盟国ロシアとの連携をさらに強化した。

ルカシェンコ氏は息子のニコライ(Nikolai Lukashenko)氏を後継者として育成しているのではないかという憶測を否定した。「いいえ、彼は後継者ではありません。あなたがその質問をすることはわかっていました。彼に直接聞いてみてください。彼は気分を害するでしょう」

ベラルーシの人権団体「ビアスナ人権センター」によると、同国で収監されている政治犯は約1200人。その中には22年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏や野党指導者のコレスニコワ(Maria Kolesnikova)氏などが含まれている。

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