◎ベラルーシは昨年、自国内におけるロシア軍の部隊展開を許可し、ウクライナ侵攻をサポートした。
ベラルーシのルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は31日、同盟国のロシアにさらなる支援を提供する用意があると表明した。
ルカシェンコ氏は訪問先のジンバブエでムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)大統領と会談し、記者会見でロシアのウクライナ侵攻にも言及した。
ルカシェンコ氏は、「ロシアは現時点ではいかなる支援も必要としていない」と強調した。
またルカシェンコ氏はロシアを兄弟と呼び、「もし支援を必要とするならば、我々はいつでも必要な支援を提供する用意がある」と述べたものの、支援の詳細は明らかにしなかった。
ルカシェンコ氏は記者から、「ウクライナ侵略で国際的に非難されているロシアに協力したベラルーシの経済に圧力はかかっていると思うか?」という質問を笑い飛ばした。
ベラルーシは昨年、自国内におけるロシア軍の部隊展開を許可し、侵攻をサポートした。またウクライナ国境付近へのミサイル攻撃も支援したとされる。しかし、ベラルーシ軍はウクライナ領に部隊を投入していない。
ロシアとベラルーシは今月、ベラルーシ領内で合同軍事演習を行った。ベラルーシ軍はウクライナ国境沿い大隊を展開している。
米国防総省はベラルーシ領内でウクライナに対する大規模攻撃を示す兆候は現時点ではみられないとしている。
米シンクタンク戦争研究所によると、実戦経験の浅い小規模なベラルーシ軍が参戦しても戦況に違いをもたらすことはできず、ロシア軍は輸送回廊を確保できるぐらいで大したサポートは得られないという。
一方、ルカシェンコ氏はロシアの同盟国であるジンバブエとの経済関係などを強化するために30日に現地入りした。
ジンバブエの外務省によると、今回の首脳会談は政治、経済、鉱業、農業、安全保障などに焦点を当てるという。
ベラルーシは2019年にムナンガグワ氏が首都ミンスクを訪問したことを受け、数千万ドル相当の契約を結び、ジンバブエにトラクター、コンバイン、トラックなどの農機具を提供してきた。
両首脳は31日、複数の協定に署名した。
ルカシェンコ氏は西側の経済制裁で肥料の輸出が制限されているにもかかわらず、ジンバブエに大量のカリ肥料を輸出することができたと主張した。「我々は同盟国であるジンバブエとより緊密に連携することができます...」