◎活動家たちは大使館にビンを投げつけ、大使館近くにあるイスラム教関連施設にも攻撃を仕掛けた。
2022年9月25日/イギリス、ロンドンの在イラン大使館前の道路(David Parry/PAメディア)

ロンドン警視庁は26日、在イラン大使館前の道路で乱闘が発生し、警察官少なくとも5人が負傷、デモ参加者12人が逮捕されたと発表した。

BBCニュースによると、同大使館前では1週間ほど前からイランの道徳警察の暴力に抗議するデモが行われていたという。

イランの首都テヘランでクルド人女性のアミニ(Mahsa Amini)さんがヒジャブ(イスラム教の女性が着用するヴェール)を適切に着用しなかったという理由で道徳警察に殴り殺された事件は世界中で非難されている。

ロンドン警視庁によると、デモ隊はこの1週間平和的にデモを行っていたが、25日のデモに参加した活動家グループが警察と対立したという。

活動家たちは大使館にビンを投げつけ、大使館近くにあるイスラム教関連施設にも攻撃を仕掛けた。

警視庁によると、警察官5人が骨折などの重傷を負い病院に搬送された。警察は攻撃に関与したとされる12人を逮捕した。

アミニさんは今月13日、ヒジャブを適切に着用しなかったという理由で道徳警察に殴られ、引きずり回され、パトカーに頭を叩きつけられ、心臓発作を起こし病院で治療を受けたものの、16日に死亡した。

イラン政府は暴力を否定しているが、アミニさんの家族はその説明に疑問を投げかけている。

アミニさん殺害に抗議するデモはイラン全土に広がり、地元の活動家や人権団体によると、40人以上が治安部隊に殺害されたという。

イラン外務省は25日、ロンドンに拠点を置く中東系メディアが抗議デモを煽ったとして、駐英イラン大使を召喚したと発表した。同省はこの報道機関がイランの騒乱や暴動を大々的に報じ、市民の不安を煽ったと主張している。

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