◎対象となる物資は石炭、金属、建設資材、先端技術など。
2022年3月25日/リトアニア、首都ビリニュスの駅(Petras Malukas/AFP通信/Getty Images)

リトアニア当局は18日、EUの対ロシア制裁に基づき、同国とポーランドに挟まれたロシアの飛び地カリーニングラード州の物資の領内通過を禁止すると発表した。

カリーニングラード州には核弾頭を搭載できる短距離弾道ミサイル「イスカンデル(Iskander)」などが配備されている。

リトアニア国鉄の貨物部門によると、この禁止令は18日に発効したという。これにより、カリーニングランド州行きの貨物および、同州向けの貨物はリトアニア領内を通過できなくなった。

対象となる物資は石炭、金属、建設資材、先端技術など。

同州の知事はSNSに投稿した動画で、「まもなくリトアニア経由で物資を輸出入できなくなる」と述べている。

カリーニングラード州政府は声明で、「リトアニア経由でロシアに輸出する物資の40~50%が制裁対象となる」と説明した。

また同州はリトアニア政府の決定を非難し、禁止令を解除するよう働きかけ、解除されない場合は貨物船の増便を検討するとした。

同州知事は市民にパニックを起こさないよう呼びかけ、サンクトペテルブルクの貨物船がすでに2隻到着していると説明した。

カリーニングランド州の民間航空会社は、リトアニアが2月にロシア便の領空通過を禁じたため、バルト海を経由する遠距離ルートを取らざるを得なくなった。

ロイター通信によると、リトアニア外務省は禁止令の質問には応じなかったという。同国の副外務相は公共放送のインタビューの中で、「カリーニングラード州の貨物輸送に対する欧州制裁適用について、欧州委員会の説明を待っている」と述べていた。

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