リトアニア政府、ベラルーシ国境検問所の閉鎖延長、気球が領空侵犯
リトアニアでは今月初め、首都ビリニュスの空港上空に数十機の小型熱気球が侵入。この影響で同空港は数時間にわたり閉鎖された。
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リトアニア政府は29日、ベラルーシとの国境検問所を1か月間閉鎖すると発表した。ただし一部例外は認められる。
リトアニアでは今月初め、首都ビリニュスの空港上空に数十機の小型熱気球が侵入。この影響で同空港は数時間にわたり閉鎖された。
その後も同様の事件が相次ぎ、21日夜には数十個の気球がビリニュスの空港方向へ流され、約30便・4000人以上の乗客に影響が出た。
24~26日にも3日連続で気球が接近。3夜連続で滑走路が閉鎖され、多くの利用者が影響を受けた。
捜査の結果、気球の一部はベラルーシから密輸タバコを運んでいたことが明らかになった。
当局はベラルーシとの国境検問所2か所を閉鎖。その後、閉鎖期間を延長すると発表していた。
一部の専門家はロシアの同盟国であるベラルーシが組織的に気球やドローンを使ってNATO加盟国の飛行機の運航を妨害している可能性があると指摘している。
リトアニア当局もロシアと結託するベラルーシによる意図的な行為と見なしている。リトアニアはNATOおよびEU加盟国であり、西側同盟の東側陣地に位置し、ロシアの飛び地であるカリーニングラード州とも国境を接している。
リトアニアのルギニエネ(Inga Ruginiene)首相は29日の閣議で、検問所2カ所のうち1カ所を完全閉鎖、もう1カ所の通行を制限することを決めた。
リトアニアおよびEU市民はこの検問所を通過できる。また、カリーニングラードへの渡航許可書を所持するロシア人も通過を許可されるという。
ベラルーシ外務省は27日、リトアニア政府の動きを「挑発」と非難。「タバコを密輸しているのはベラルーシ国内に居住するリトアニアのギャングである」と主張した。
