◎西アフリカ沖の島国カボベルデ出身の43歳男性は21日未明、リスボン近郊で警察官に射殺された。
ポルトガルの首都リスボンで警察に抗議するデモが暴動に発展し、3人が逮捕された。警察が23日、明らかにした。
西アフリカ沖の島国カボベルデ出身の43歳男性は21日未明、リスボン近郊で警察官に射殺された。警察によると、この男性が運転する車はパトカーを見て逃げ出し、駐車中の数台の車に衝突。射殺された時、男性はナイフを所持していたという。
地元メディアによると、発砲した警察官は男性が拳銃を奪おうとしたため、応戦したと主張している。
男性が射殺された場所は貧困層が暮らす地区であった。
警察によると、警察に抗議するデモは21日から始まり、22日夜の暴動で警察官2人が投石により負傷。バスの乗客2人が鋭利な刃物で切り付けられ、病院に搬送されたという。
暴徒たちは店舗を略奪したり、車に石を投げつけたりした。
警察によると、少なくとも13台の車が被害を受け、2台のバスが盗まれ、火をつけられたという。さらに、パトカー1台が全焼、もう1台の窓ガラスが割られた。
レベロデソウザ(Marcelo Rebelo de Sousa)大統領は声明で、「世界では格差、差別、その他様々な問題が山積しているが、ポルトガルはそうした中にあっても、平和な社会であり続けたいと望んでいる」と述べ、暴動に深刻な懸念を表明した。