◎セルビアは保守的な国であり、ブチッチ政権下で右翼の過激派が勢力を伸ばしている。
セルビアの首都ベオグラードで7日、LGBTQ+(性的少数者)の権利拡充を求めるプライドパレードが行われ、数千人が参加した。
デモ隊は保守的なブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領に対し、LGBTQ+コミュニティが差別に直面していると訴え、その権利を改善するよう要求した。
警察は極右の活動家による妨害が予想されるとして、数百人の警察官を動員した。地元メディアによると、ベオグラード市内では2人前に若い同性愛者が襲われ、LGBT運動の象徴であるレインボーフラッグが持ち去られたという。
ブチッチ政権はEU加盟を目指すにあたり、欧州委員会にLGBTQ+の権利を高めると約束したものの、地元メディアによると、LGBTQ+コミュニティに対する嫌がらせや暴力が収まる兆しは見えないという。
イベントの主催者は政府に対し、同性パートナーシップを認め、その他の権利を強化する法律を導入するよう要求している。
行進に参加した女性はAP通信の取材に愛し、「警察による厳重な警備がなければ、差別主義者に襲われていたかもしれない」と語った。
行進の後にはコンサートやパーティーも行われた。
参加者はレインボーフラッグなどを持ち、先頭のトラックから流れる大音量の音楽に合わせて市内を行進。大統領府と国会議事堂の前を通過し、中央広場に向かった。
地元メディアによると、逮捕者や負傷者は確認されていない。沿道のある地点では数十人の反対派が歌を歌い、「ゲイパレード、侮辱」と書かれた横断幕を掲げていた。
西側の大使館職員、野党議員、ブチッチ政権のリベラル派の閣僚数人もイベントに参加した。しかし、右派のベオグラード市長は公然とイベントに反対した。