◎ランペドゥーサ島とアフリカ北部チュニジアの海岸は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。
イタリア南部ランペドゥーサ島に移民約1700人が流れ着き、現地当局が対応に苦慮している。
イタリア政府は10日、ランペドゥーサ島に過去48時間でアフリカや中東の亡命希望者とみられる移民約1700人がボートや木造船で到着したと発表した。
ランペドゥーサ島とアフリカ北部チュニジアの海岸は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。
国営イタリア放送協会(RAI)が9日に報じたニュースには、沿岸警備隊の巡視艇で港に移送された移民数十人がミニバンに乗り込むところが映っていた。
内務省の統計によると、今年に入ってから2万8000人以上の移民がイタリアに到着し、前年同期間のほぼ4倍に急増したという。
2015~16年のシリア難民危機時に地中海やエーゲ海で保護された移民は数十万人に達し、数千人が行方不明なったと推定されている。
アフリカ、中東、アジアの紛争地域から逃れた多くの移民が北アフリカやトルコ西岸から頼りないボートに乗り込み、イタリアやギリシャへの入国を試みている。
半年前に発足した右派のメローニ政権は移民の受け入れを制限すると主張したが、同盟国の圧力を受け、遭難した人を放置したり、強制送還するようなことはしていない。