▽トランプ氏は23日、世界経済フォーラムの年次総会でオンライン演説した際、OPECプラスもウクライナ戦争の責任を負っていると主張した。
ロシア大統領府は24日、石油価格が下落すればウクライナ戦争を止めることができるというトランプ(Donald Trump)米大統領の主張を嘲笑した。
トランプ氏は23日、世界経済フォーラムの年次総会でオンライン演説した際、OPECプラスもウクライナ戦争の責任を負っていると主張した。
トランプ氏は「石油価格が下がれば、この戦争は直ちに終わるだろう」と述べた。
石油・天然ガスはロシア経済の生命線である。
ロシア大統領府のペスコフ(Dmitry Peskov)報道官はトランプ氏の主張について、ウクライナ戦争は西側がロシアの安全保障上の利益を考慮することを拒否したために引き起こされたという見解を繰り返した。
またペスコフ氏は「戦争は原油価格に左右されない」と強調。「それが続いているのは西側がロシアの国家安全保障への脅威、ロシア人への脅威、そして米国とヨーロッパがロシアの安全保障上の懸念に耳を傾けることを拒否しているからだ」と述べた。
石油はロシアの主要な収入源だが、価格低下で戦争が終わるかどうかは不明である。また、石油に依存している中東諸国がトランプ氏の圧力で供給量を増やすかも不明だ。
中東における米国の影響力は低下している。トランプ氏はシェールガス・オイルを「掘って掘って掘りまくり」、石油輸入を減らすことで中東とロシアに圧力をかけると公言している。