◎コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言した。
2022年11月6日/コソボ、ミトロヴィツァ、政府に抗議するデモ(Bojan Slavkovic/AP通信)

コソボのミトロヴィツァで6日、セルビア系住民主催の反政府デモが行われ、数千人が参加した。

デモ隊はセルビアで発行された自動車のナンバープレートを段階的に禁じるという政府の決定に抗議した。

コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言した。西側諸国の大半は独立を承認したが、セルビアやその同盟国であるロシアと中国は認めていない。

セルビア系少数民族の多くの公務員が5日、政府の決定に抗議し、職務を放棄した。

公務員たちは政府が決定を撤回しない限り、職場には戻らないとしている。報道によると、判事、警察官、教師などが職場を離れたという。

集会に参加したセルビア系の野党議員はAP通信の取材に対し、「コソボの言いなりにはならない」と語った。「撤退はありません。セルビア万歳!」

コソボ紛争(1998~99年)の死者は約1万3千人と推定されている。セルビア軍によるアルバニア系住民の弾圧は国際的な批判を引き起こし、NATOが紛争を終わらせるためにセルビアを空爆した。

セルビアとコソボはともに、EU加盟手続きを進めるためには関係を正常化しなければならないと言われ続けてきた。しかし、EUの仲介協議は停滞しており、紛争から20年以上経った今、ナンバープレート問題で不安定さが増してきた。

報道によると、セルビア外務省はこの問題を受け、コソボの国連加盟と引き換えにセルビアのEU加盟を支持するという独仏政府の提案を拒否したという。

外務省報道官は地元メディアのインタビューで、「独仏の提案はコソボの独立を前提にしており、容認できない」と述べた。

コソボ政府は独立宣言以前に発行された古いナンバープレートやセルビアのナンバープレートを持つ車両に対し、コソボのナンバープレートに交換するよう求め、応じない車の利用を禁じると警告している。

一方、セルビア政府は11年前からコソボ政府と逆のことを要求している。

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