◎列車の乗務員は線路上に作業員がいることを知らなかった可能性がある。
イタリア北西部ピエモンテ州で夜間の線路保守作業を行っていた作業員グループに列車が突っ込み、少なくとも5人が死亡した。地元警察が8月31日、明らかにした。
それによると、事故はピエモンテ州近郊の駅で真夜中に発生。警察が現場周辺を封鎖し、捜査に当たっている。
地元紙ラ・スタンパは関係者の話しとして、「列車の乗務員は線路上に作業員がいることを知らなかった可能性がある」と伝えている。
国営イタリア放送協会(RAI)は当初、「列車は時速約160キロで作業員の列に突っ込んだ」と報じていたが、その後、速度を時速約100キロに訂正した。
列車に乗客は乗っていなかった。
中央政府の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「人為的なミスが事故につながったとみられる」とツイートした。
また報道官は「線路上の作業チームと列車の間で取るべき連絡合図が不足していたと指摘されているが、それが事実かどうかは分からず、現場で何が起きたか確認する必要がある」と強調した。
ラ・スタンパ紙によると、列車にひかれずに済んだ作業員2人はショック状態で病院に搬送されたという。
線路の保守作業を行う労働者を代表する様々な労組が事故に抗議し、犠牲者を追悼するためにストライキを行うと表明した労組もあるようだ。