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イタリア最高裁、ノルドストリーム爆発事件の容疑者の身柄引き渡しを阻止

ノルドストリームはロシアからドイツへバルト海の海底を通って天然ガスを輸送するパイプラインである。
ドイツ沖、ロシアのパイプ敷設船(AP通信)

イタリアの最高裁判所が2022年9月に3つのノルドストリームガスパイプラインに対する「攻撃」を調整した疑いで逮捕されたウクライナ人男性のドイツへの身柄引き渡しを却下した。男性の弁護士が16日、明らかにした。

それによると、最高裁は15日、男性のドイツへの身柄引き渡しを命じた高等裁判所の決定を破棄したという。

ノルドストリームはロシアからドイツへバルト海の海底を通って天然ガスを輸送するパイプラインである。

ドイツは当時、ノルドストリームからのガス供給に大きく依存していた。

しかし、22年9月、ノルドストリーム1とノルドストリーム2で大規模なガス漏れが発生し、破壊工作の可能性が指摘された。

この事件は欧州のエネルギー供給に大きな影響を与え、地政学的な緊張を高める要因となった。

男性は8月に逮捕され、ドイツが身柄の引き渡しを求めていた。

男性の弁護士によると、最高裁は高等歳に事件の再審査を命じたという。

最高裁の決定理由はまだ明らかにしておらず、今後数週間以内に公表する見込みとのこと。

ドイツ検察によると、この男性はパイプラインに装置を仕掛けたグループの一員とされる。

爆発の責任を認めた組織や個人はおらず、ウクライナ政府は関与を否定している。

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