◎チュニジア北東部の海岸からイタリアのシチリア島までは200kmほどしか離れておらず、北アフリカの主要な亡命ルートのひとつになっている。
イタリア当局は28日、この週末に約1000人の亡命希望者が南部地域に流れ着いたと報告した。
国営イタリア放送協会(RAI)によると、26日から27日の間に50隻近くのボートがシチリア島沖のランペドゥーサ島などに到着したという。
シチリア島は人身売買業者の取り締まりに力を入れているが、成果は上がっていないようだ。
ボートの大きさはまちまちで、一部の船には約100人が乗船していた。その多くはチュニジアから出航したとみられる。
チュニジア北東部の海岸からイタリアのシチリア島までは200kmほどしか離れておらず、北アフリカの主要な亡命ルートのひとつになっている。
一部のボートは沿岸警備隊の支援を受け、27日にイタリア本土の海岸に到着した。
ANSA通信は当局者の話を引用し、「主にアフガニスタン人で構成される亡命希望者92人を乗せたヨットが本土南部に到着した」と報じている。
さらに別のボートは半島の「つま先」にあたるカラブリア州まで航海し、保護された。
ANSAはサルデーニャ島の道路で亡命希望者とみられる29人が保護された報じている。
国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」は27日夜、リビア沖の公海で遭難したボートから未成年者5人を含む25人を救助したとツイートした。
報道によると、ランペドゥーザ島の移民収容施設の収容率400%近くに達したという。RAIは定員の4倍近い約1500人が収容されたと報じた。
内務省はランペドゥーザ島の混雑を緩和するため、シチリア島の民間旅客フェリーを手配したと伝えられている。1500人のうち250人がシチリア島の施設に移送される予定だ。
ANSAによると、チュニジアの沿岸警備隊も26日と27日、北東部の海岸からイタリアを目指すボート数隻の出航を阻止し、領海内で遭難者を数十人救助したという。