▽トランプ氏は7日、米国の国家安全保障に不可欠であると宣言したパナマ運河とグリーンランドの支配権を掌握するための軍事力の行使を排除しないと述べた。
イタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相は9日、反移民政策でタッグを組む親友のトランプ(Donald Trump)次期米大統領の物議を醸す発言を擁護し、「彼はうまくやっている」と主張した。
メローニ氏は先週、米フロリダ州の邸宅マー・ア・ラゴを訪れ、トランプ氏と会談した。
メローニ氏は記者会見で、トランプ氏がパナマ運河とデンマーク領グリーンランドの管理権獲得をほのめかしたことについて、「中国などを念頭に置いた発言であり、そのような勢力に近づくなと警告したのだ」と主張した。
「トランプ大統領は中国や他の世界的プレーヤーに対して、戦略的に重要な権益から手を離すよう警告したのです...」
またメローニ氏は「トランプ大統領の発言は、これらの国々に対する敵対的な主張というよりも、他のグローバルプレーヤーに対するメッセージだ」と主張した。
さらに、「商業的に重要なパナマ運河と資源豊富なグリーンランドにおける中国主導主義の高まりがトランプ大統領の警告の背景にある」と指摘。「彼の言葉を大国間の遠距離論争の一部と解釈している」と述べた。
メローニ氏はトランプ政権の閣僚候補である大親友のマスク(Elon Musk)氏についても質問攻めにあった。
メローニ氏は2年前に首相に就任して以来、マスク氏と頻繁に会っている。
メローニ政権は昨年、マスク氏の企業スペースXがイタリアで事業を行うための枠組みを承認。2026年までに73億ユーロの投資が見込まれている。
反移民で連携するメローニ氏とマスク氏の友情は過去にも注目を集めたことがある。
マスク氏は23年9月、2人が親しげに見つめ合う写真がSNSで拡散した後、熱愛関係を否定。メローニ氏を「欧州で最も強力な指導者のひとり」と評した。
メローニ氏は1月20日の大統領就任式に出席することを希望しているが、現在予定を確認中であるとした。
トランプ氏は7日、米国の国家安全保障に不可欠であると宣言したパナマ運河とグリーンランドの支配権を掌握するための軍事力の行使を排除しないと述べた。