◎当時の現場の気温は過去最高を更新する10度に達した。
イタリアの救助当局は7日、北部アルプス山脈の最高峰マルモラーダ(Marmolada)山の山頂近くで発生した氷河の崩壊事故について、10人目の遺体を収容したと発表した。
当局によると、これで雪崩に巻き込まれたとみられる行方不明のハイカーはあと1人になったという。
氷河は3日に崩壊した。予報官によると、当時の現場の気温は過去最高を更新する10度に達したという。
トレント自治県の報道官は記者会見で、「現場から1人の遺体を収容した」と述べた。報道官によると、救助隊は災害救助犬とドローンを使って広いエリアを捜索しているという。
亡くなった10人のうち身元が確認されたのはチェコ人2人を含む6人のみで、4人の身元はまだ分かっていない。
救助隊は犠牲者の身体の一部を発見したと報告しており、雪崩の威力のすさまじさを物語っている。
多くの専門家が気温の上昇で氷河が解け、崩壊を引き起こしたと推定している。
イタリア政府は今週、北部の広い範囲に干ばつ非常事態宣言を発令した。北部ミラノを含む多くの地域で気温が上昇し、ここ数カ月ほとんど雨が降っていない。
6日に北アルプスを訪れたハイカーはAP通信の取材に対し、「信じられないほど暑い」と語った。