◎マルモラーダ山の氷河は7月3日に崩壊した。
イタリア当局は9日、北部アルプス山脈の最高峰マルモラーダ(Marmolada)山の山頂近くで発生した氷河の崩壊事故について、最後の犠牲者の身元を確認したと発表した。これで、死亡した11人全員の身元が特定された。
検死に当たった法医学チームの担当者は9日の記者会見で、「最後のハイカーの身元を確認した」と述べ、死者数がこれ以上増えることはないとした。
氷河は7月3日に崩壊した。予報官によると、当時の現場の気温は過去最高を更新する10度に達したという。
当局は犠牲者の身体の一部やバラバラになった登山道具を見つけたと報告しており、雪崩の威力のすさまじさを物語っている。
専門家によると、この地域の氷河はこの十数年でゆっくり溶け、今夏の猛暑で急速に融解し、不安定になった可能性が高いという。
マルモラーダ山の麓の町では8日、犠牲者を追悼する式典が執り行われた。