◎この試験プログラムは10月1日~12月31日まで実施され、期間中、32の協会が特定の品目の価格を割引くか、上限価格を維持することになる。
イタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相は28日、食品・パーソナルケア・ベビー用品を含む様々な必需品の価格を抑えることを目的とする産業界との協定に調印した。
この試験プログラムは10月1日~12月31日まで実施され、期間中、32の協会が特定の品目の価格を割引くか、上限価格を維持することになる。
メローニ氏は首都ローマの首相府で記者団の取材に応じ、この試験プログラムを含むインフレ対策に力を入れると表明した。
またメローニ氏は「食品製造から一般消費に至るまで、イタリアの協会が中央政府と協定を結び、困難な状況にある全国の家庭を支援するのは初めてだ」と語った。
地元の消費者・人権団体はこの試験プログラムを称賛し、期間中、全国の家庭が受ける恩恵は40億ユーロに達する可能性があると試算したものの、「対象品目が確定していないため、人口の大多数を占める低中所得者層の生活に重点を置いてほしい」と訴えた。
協定に参加する業界はスーパーマーケット、小規模小売店、食品・医薬品メーカーなど。参加店舗はイタリア国旗の緑・赤・白のステッカーを掲示する予定だ。
イタリアのインフレ率はロシアによるウクライナ侵攻で急騰し、最近は落ち着いているものの、政府の悩みの種になっている。
中央政府の統計によると、同国の先月の消費者物価指数(CPI)はEUの平均を下回り、昨年10月のメローニ氏就任時の11.7%から5.4%まで低下したという。
EU統計局は29日に9月のCPIを公表する。
8月の加盟27カ国のCPIは前年同月比で5.9%増。ユーロ圏(20カ国)は5.2%増であった。