◎財務省は声明で、「市場とEUの規制当局はこの予算案を合理的なものとみなすだろう」と述べている。
イタリアのメローニ政権が16日、減税を含む2024会計年度予算案を閣議決定した。予算規模は240億ユーロを見込んでいる。
メローニ(Giorgia Meloni)首相は記者会見で、「この予算には公共医療サービスを強化し、家庭での出産を奨励し、低中所得者層の収入を増やす取り組みが含まれる」と語った。
またメローニ氏はこの予算案について、「政府の優先事項に基づいたものであり、債務処理を含む我が国が抱える問題に対処する現実的なものだ」と述べた。
イタリアの債務は今年、金利上昇の影響で130億ユーロ増加する見込みである。
財務省は声明で、「市場とEUの規制当局はこの予算案を合理的なものとみなすだろう」と述べている。
メローニ氏は予算案に給与税の減税が盛り込まれたことについて、「国民の消費意欲を高める必要がある」と説明した。
この予算案には2人以上の子供を持つ女性への優遇措置も盛り込まれている。対象者は給与税を一部免除され、2人目以降の子供の保育園料が無料になる。
公衆医療サービスには30億ユーロが割り当てられた。
国営テレビの受信料は年90ユーロから70ユーロに引き下げられる予定だ。
メローニ氏は長年議論されてきた、イタリア本土とシチリア島を結ぶ橋の建設計画も承認した。ボーリングや測量などの調査工事は来年始まる予定である。