◎イタリア南部の島々はアフリカ系移民のホットスポットであり、毎年数万人の移民がアフリカ北部から地中海に漕ぎ出す。
イタリアのメローニ首相(Getty Images)

イタリア政府が11日、アルバニアに2つの移民収容センターを開設した。

開所式に出席したイタリアの駐アルバニア大使は「移民を処理する準備はできている」と述べたが、最初の移民がいつ到着するかは明らかにしなかった。

メローニ(Giorgia Meloni)首相の報道官も声明を発表。「今日、2つの移民センターが開所し、移民の受け入れが始まった」とSNSに投稿した。

AP通信はイタリア政府関係者の話しとして、「両センターは400人の不法移民を一度に処理でき、収容数は数週間後には880人にまで増える見込みだ」と伝えている。

イタリア南部の島々はアフリカ系移民のホットスポットであり、毎年数万人の移民がアフリカ北部から地中海に漕ぎ出す。

地中海は世界で最も多くの死者を出している亡命ルートのひとつだ。国際移住機関(IOM)によると、昨年は2500人以上の移民が死亡または行方不明となった。

EUは地中海の警備を強化しており、その結果、今年イタリアに到着した移民の数は23年比で61%減少している。

イタリア内務省によると、今年海路で同国に到着した移民は10月11日時点で5万2425人。昨年同時期は13万8947人であった。

メローニ氏とアルバニアのラマ(Edi Rama)首相は昨年11月に移民の受け入れに関する協定に署名。その期間は5年間で、イタリアの沿岸警備隊が国際水域で摘発した移民のうち、毎月最大3000人をアルバニアの施設に送る。

移民は船上で検査を受けた後、アルバニアに送られ、また検査を受けることになる。

2つのセンターはイタリア政府が運営し、イタリアの管轄下に置かれるが、アルバニアの警備員が外部の警備にあたる。

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